課金システムとプレイ時間の経済性みたいなもの

 アーケードゲームを作っていた頃ですが、1ゲーム辺りのプレイ時間を制限するように求められ、
ゲームもそのように設計していました。


 1コイン辺りのプレイ時間が長いと、そのゲームの売り上げの上限が下がってしまうと言う、
お店側の都合なのですが、アーケードゲームのメーカーのお客さんはお店ですから、
そうなる訳ですね。


 1コインあたり1〜3分です。その間に、ゲームオーバーにする事が必要だったのです。
 ですから難易度はかなり高くなります。
 (当時日本100円に対して米国25セントだったため、米国用により厳しい難易度が設定されました)


 色々な課金方法が増えて、ゲームオーバーにする、というゲームシステムから変わっても、
1コインあたりのプレイ時間という観点は、今もほぼ同じだと思います。


 ほぼというのは、プレイ時間というのをどう捉えるかという所が、課金システムで異なるように思うからです。
 コインと何かを交換して、その結果、プレイ時間が追加される、という流れは同じだと思いますが、
ある課金システムでは、物理的な占有時間、ある課金システムでは有意義なプレイ時間というように。


 おそらくアーケードゲームでは物理的な占有時間、
ソーシャルゲームでは有意義なプレイ時間となるのではないでしょうか。


 アーケードゲームでは筐体の単価が高い為、筐体占有時間=プレイ時間ですから、それを制限する必要が高く、
ソーシャルゲームでは端末はエンドユーザーが所有していますから、
物理的なプレイ時間自体はそれ程気にしなくても良い、とう差かも知れません。
 もちろん、エンドユーザー数が増えるとサーバー負荷が増えますから、全く気にしない、
という事はないとは思いますけど。


 サーバー負荷、この辺はゲームシステムの設計にも絡みますね。
 クライアントでほとんど処理するタイプなら、有意義なプレイ時間寄りとなるし、
サーバーでほとんど処理するタイプなら、サーバーの処理がかか時間が物理的な占有時間となりそうです。


←物理的なプレイ時間               有意義なプレイ時間→
 アーケードゲーム    サーバー負荷高い    サーバー負荷低い


 買い取りのコンシューマーゲームの場合も、プレイ時間と金額という関係はあると思いますが、
スパンが長いので、同じものを当てはめるのはちょっと乱暴かも知れません。
 (販売数量という要素がありますからね!)


 今回はプレイ時間(のようなもの)と課金システムについて書いてみました。
 たぶんまだほんの触りの部分だなぁ、と感じています。
 もう少し深く考察できたら、また書いてみたいと思います。